ギターの速弾きは筋肉で決まる?疲れない指の作り方

ギターの速弾きは筋肉で決まる?疲れない指の作り方

ギターを弾いていて「テンポが速くなると腕が疲れる…」「遅いテンポだと疲れないのに」と思ったことはありませんか?
実はこの“疲れ”には、筋肉の使い方と練習法が大きく関わっています。

速弾きで疲れるのはなぜ?

速いフレーズを弾くと、腕や指の筋肉に細かい緊張と弛緩を繰り返させることになります。
このとき余計な力が入っていると、前腕や指先の小さな筋肉がすぐに疲れてしまうんですよね。
ポイントは「筋力不足」よりも「効率の悪い動き」が原因になりやすいということです。

速筋と遅筋、どちらが大事?

筋肉には大きく分けて2種類あります。

  • 速筋(ファストツイッチ) … 瞬発力を出す。速弾きや短時間の爆発力に関与。
  • 遅筋(スローツイッチ) … 持久力を出す。同じフレーズを長く弾き続けても疲れにくい。

ギター演奏はスポーツほど極端ではなく、両方の筋肉が同時に使われています。
だから「速さ」と「持久力」をバランスよく練習で育てる必要があります。

力をつけるための練習法

1. 基礎筋力アップ

  • ハンマリング・オン/プリング・オフをしっかり鳴らす
  • 薬指・小指を多めに使ったクロマチック

これで左手の指力が自然に強くなります。

2. 持久力アップ

  • クロマチックやスケール練習を遅めのテンポで長時間
  • 弦移動やポジション移動を丁寧に繰り返す

疲れにくい「耐久力」がついてきます。

3. スピード対応

  • メトロノームでテンポを徐々に上げる
  • 限界より少し下で長く、少し上で短く弾く

インターバル練習のようにすると速筋が慣れていきます。

ポール・ギルバート流フレーズで鍛える

ポール・ギルバートの3ノート・パー・ストリング速弾きフレーズは、まさに指のトレーニングに最適です。

3ノート・パターンのコツ

  • インサイド/アウトサイド・ピッキング を分けて練習
  • 遅いテンポで音を均一にそろえる
  • 限界テンポを超える短時間チャレンジで速筋を刺激

レガート中心なら

  • ハンマリング・プリングを強めにして音を揃える
  • 弦移動の頭だけピッキングを混ぜて、聴こえる速弾きに仕上げる
  • 薬指・小指を意識的に強化

これで「左手の力+速さ」の両方が伸びます。

おすすめ練習ルーチン(15分)

  1. クロマチックで指慣らし(小指多め)
  2. 3ノート・パターンを低速で均一に
  3. 限界+10テンポを短時間だけチャレンジ
  4. 薬指・小指だけのトレーニング

毎日続ければ、数週間で「速さに余裕」が出てきます。

まとめ

速弾きに必要なのは「筋力そのもの」ではなく、

  • 効率のよい動き
  • 左手の持久力
  • 短時間での速筋トレーニング

この3つです。
ポール・ギルバートのような速弾きを目指すなら、力まずに「指の筋肉をバランスよく育てる」ことを意識すると、確実にレベルアップできますよ。