初めに〜RICHIE KOTZEN(リッチーコッツェン)とは

私が初めてリッチーコッツェンの音楽に触れたのは、高校2年生ぐらいだったと思う。
当時、シェラプネル系ハイテクギタリスト全盛の時代で ポールギルバート、ヌーノベッテンコート、
ザックワイルド、スティーブヴァイなどのテクニカル系早弾きアーティストが人気だったように思う。

その中でも誰も聞いていないテクニカル系ギタリストを探している時にリッチーコッツエンの音楽に出会った。
(リッチーコッツエンは決して無名だったわけではない)

一番初めに買ったアルバムは、『wave of emotion』バリバリのテクニカル系のアルバムかと思いきや
ファンク色が強く、フィーリング重視な曲調。

それまでバリバリのロック系の音楽を聞いていた私には耳馴染みのないフレーズの連発
もともと黒っぽい音楽に興味があった私にぴったり来たのを覚えている。

当時のリッチーはテクニカルギタリストと呼ばれることを嫌っており『フィーリング重視のプレイもできるよ!』とアピールしたかったようだ。
確かに、リッチーコッツエンのアルバムを買い集め、聞き込んでいくとバラード曲でメロウなギタープレイが散見される。

これがまた、甘〜いメロディーでフレーズをよくパクったものだ。
但し、早弾きはわけわかんない。本人曰く、トライアドから派生させていると言っていたが....

ちょっとわからない。一言で言うと難解!!!
リッチーのギタープレイを学びたい人はテクニカルな早弾きは無視して、オーソドックスなペンタトニックプレイ、メロディアスなプレイを学ぶことをおすすめする。(おおよそ使いどころがない)

RICHIE KOTZEN(リッチーコッツェン)の音楽性、使用機材おすすめCDは?

ここではリッチーコッツェンの使用エフェクター、ギター、おすすめCDを紹介しています。

リッチーコッツェンはギタリストとして有名になりましたがシンガーとしても一流です。現在はソロと並行して自身がボーカルをとるwinary dogsで活躍しています。

リッチーコッツエンの歌声はアサヒスーパードライのCMでホワイトスネイクの『Here I Go again』をタマホームのCMで『BURN』の替え歌を歌ったりして一度は耳したことがあるかもしれません。ギターも上手くボーカルも上手くルックスも良い…。ロックでファンクでソウルなギタリストです。

 

リッチーコッツェンについて

1970年2月3日ペンシルバニアに生まれ5歳の時にピアノをはじめ7歳のときにキッスのジーンシモンズに魅せられてギターを始めたそうです。火を噴きたかったのでしょうか?

そんなリッチーコッツェンですが15歳ぐらいの頃から全米ツアーをしていたようです。17歳ぐらいまでに500本ぐらいのライブをこなし腕を磨きマイクバーニーの目に止まり彼のレーベルからデビューする運びとなります。

ファーストアルバムは時代背景か超ハイテク路線です。クラシカルなハイテクギタリストが全盛の時代にフレーズにフュージョン的なおしゃれな匂いが漂い他のギタリストと一線を画していました。

その後ポイズンに加入しアルバム『native tongue』 、ライブビデオ『SEVENDAYS LIVE』に参加しています。当時パーティーロックバンドのイメージが強かったPOISONですがリッチーコッツェンの加入によりブルージーなロックバンドに変身します。しかしメンバーの彼女とできてしまい解雇されてしまいます…。

その後はソロアルバムを発表したりスタンリークラークのバンドvirtuに加入したりグレッグハウとコラボしたり・・・(超絶フュージョンアルバム!)対応できるジャンル幅広さには驚かされます。

またポールギルバートの後任として加入したMr.Bigではリッチーのブルージーな音楽性がぴったり合い、ポップよりだったポールギルバート在籍時とは一味違ったブルージかつファンキーなロックアルバムを作りあげています。

最近では、MR.BIGのビリーシーン、元DREAM THATER とWinary dogsを結成しアルバムを2枚発表しています。

また娘であるAUGUSTちゃんと共演したり..微笑ましい一面も併せ持っています。

 リッチーコッツェンの音楽性

ギタープレイはファンキーなリフあり、早弾きもあり、特にバラード曲ではたまらなく甘くムードたっぷりなソロを聴かせてくれ思わずコピーしたくなります。

リッチーコッツェンはハイテクギタリストとしてデビューしましたがギタープレイはメロディー重視を信条としています。ブルースを基本としロックはもちろんファンク、R&B、ジャズまで弾きこなすまさに天才ギタリスト。

音楽性的なルーツは、スピナーズとかのフィラデルフィアソウル、プリンスに代表されすミネアポリスミュージックあたりにあるのではないかと思っています。

スピナーズの曲はアルバムでも"I'll be around"をカバーしていますね。

アルバム『wave of emotion』ではプリンスへのリスペクトが感じられるPVを制作しています。

ギタリスト専門の某カメラマンに世界で一番上手いのではないかと言われたこともあるらしいです。ファンキーなリフを中心としているプレイは秀逸です。

[ad#co-2-1]

リッチーコッツェン奏法

もともとピック弾きだったのですが、2〜3枚前のアルバムから全て指で弾いています。
スイープ奏法で困ったことはなく(羨ましい)アップスイープはピッキングしないそうです。

ライトハンド奏法はあまり行わずMr.Big在籍時の「GREETED 60'sMIND」のイントロは左手一本で弾いています。自分のカラーが出したかったようですね。

ペンタトニックを基本としながら7th系、9th系のアルペジオを混ぜ
メロディー重視なギタープレイを信条としているようです。

フルピッキングはあまり得意ではないらしくプリング&ハンマリングを多用したレガートなフレーズが特徴です。
ジョンコルトレーンからの影響を感じられると巷では噂されます。

ライブではリッチーのギター1本ということもありバッキングは開放弦を用い音の厚みをつける工夫をしています。

なかなか聞けないプロの生音です。指弾きですがしっかりピッキングされています。

リッチーコッツェンの使用楽器&エフェクター

ギター

リッチーのお気に入りはテレキャスタータイプ。本人のインタビューから『世界中のどこでも売っているのでツアー時は行った先でギターを調達している』とのこと。

by カエレバ

 

by カエレバ

 

使用弦

ダダリオ 011-049 ミディアムゲージ
一時期真似して使っていましたが太い!(笑)の一言です。

by カエレバ

 

エフェクター

歪み系 Sobbat drive breaker series、ZOOM

日本が誇る京都の高品位エフェクターメーカーsobbatのDrivebreaker1〜3を使用しています。Motherheadsのツアーでは『DB-1』をBipolar Bluesで『DB-2』をMr.bigでは『DB-3』を使用。最近のツアーでは『DB-4R』を使用しているようです。

TECH21 《テック21》 RK5 [Richie Kotzen Signature Fly Rig
winery dog の時から使用していたようです。WOWOWで放送されていたソロライブ時にも足元にありました。

by カエレバ

 

揺れ系 sobbat PB-1/2 GV-1

同じくsobbatの揺れ系です。現在では生産中止になっているようです。
ド派手なスティーヴヴァイモデルも出ています。

TECH21 《テック21》 RK5 [Richie Kotzen Signature Fly Rig
winery dogsあたりから使用しているリッチーシグネクチャーモデルのマルチエフェクター
WOWOWで放送されていたソロライブ時にも使用していたようです。

by カエレバ

 

アンプ

現在はVibro-Kingを使っているようです。
過去にはCornford(コーンフォード)にシグネクチャーモデルを使っていた時期もありましたね。
1996年,2004年のライブはマーシャルだったかな?

チューナー

BOSS TU-12H

by カエレバ

 

リッチーコッツエンのエフェクターに関するこんな動画が公開されてました
sobbat PB-1/2 GV-1 らしいものが映っていますね。

リッチーコッツェンのおすすめアルバム

アルバム毎に音楽性が変わり何がやりたいんだと言われたりしていましたが、どのアルバムもリッチーコッツェンの音楽性(その時の)が充分発揮されており聴きごたえがあります。(時折中途半端な楽曲も見受けられますがそれも愛嬌!)近年ではペースが落ちたもの基本超多作!ギタープレーは年々円熟味を増しておりまだまだ先が楽しみなギタリストです。

 

Mother Heads Family Reunion (1994年)

リッチー本人曰くこのアルバムがデビューアルバムだそうです。個人的には『WOMAN&MAN』が甘くムードたっぷりで好きですね。60、70年代を意識したサウンドが好きな人は必聴。

by カエレバ

 

 

 

 

Wave of Emotion (1996年)

私はこのアルバムが一番好きです。ちょうどフージョンとかファンクとかに興味を持ち始めた時期でしたのでハマりました。発売から20年以上経ちますが未だに聴いています。ロックと言うよりジャズロックと言った方が良いアルバムです。ギターは控えめでギタリストのアルバムとは思えないですがさりげなく高難度で美味しいプレーが散りばめられており耳を奪われます。

by カエレバ

 

Something to Say (1997年)

k前作の『wave of Emotion』からガラリと雰囲気を変えロックな仕上がりとなっています。バラード『RUST』『READY』で最高に甘いソロが聴けます。一般的なロック系ギタリスト(ペンタトニックを弾く)とは違ったフレーズ感(運指)でロック一辺倒なギタリストは弾きこなすのに苦労しそうなフレーズが満載です。

by カエレバ

 

Slow (2001年)

ファンク、R&Bの色が濃くでたアルバムです。ギタープレーは相変わらず控えめですが、ライブ映えしました。
このアルバムのツアーにも行きました。『wave of Emotion』ツアーでの来日時には『ギターのうまいにいちゃん』との印象でしたが、この時は1曲目からやられました。大きな鉄球を投げつけれらたような迫力。。。。怖くなりましたが同時に一瞬にしてリッチーの魅力に引き込まれました。どうしたらこんなに音楽に取り組めるのだろう…人生の全てをかけないとこうはならないな

by カエレバ

 

 

NATIVE TOUGUE(1993年)

ポイズン在籍時のアルバムです。コッツエンの音楽で一番素直なハードロックですね。ソロライブでもよく演奏されます『until you suffer some』『stand』では極上のギターソロが聴けます。『Richie's acoustic thangs』と言う超絶インスト曲収録

by カエレバ

 

 

24 Hours (2011年)

このあたりからリッチーコッツェンの音楽が確立した感があります、またがらと変わるのかな。全体的にファンクでR&Bなロックなアルバムです。

by カエレバ

 

 Cannibals(2015年)

歌とギターのバランスが良く聴きやすいので最近のアルバムでは1番おすすめです。

by カエレバ

 

 

初めてのリッチーコッツェン

リッチーコッツェンのエピソード初めてリッチーコッツェンを聴く方はMother Heads Family ReunionかWave of Emotion がおすすめです。好みがはっきり別れると思いますが…

 

 

エピソード

15年ほど前に『いいとも』に出ると言う情報を仕入れ待ち構えていたところ時間切れになってしまいエンディングのみの登場となりましたが、『いいとも増刊号』で『Don't wanna lie(収録アルバム SLOW)』をアコースティックギター1本で演奏したようです。